占い「姓名判断」って一体なに?赤ちゃんの名づけから開運方法まで

「姓名判断」または「姓名診断」とは、ひらたく言うと「名前占い」のことです。

姓名から、その人の性格や健康運、恋愛運、対人運、仕事運など一生に渡る運勢が分かるというものですが、どうしてただの文字の組み合わせに見える姓名にそのような力が宿るのでしょうか?

姓名判断の由来から、どうして当たるのか、占いの方法、赤ちゃんの命名方法、改名による開運方法に至るまで、姓名判断の入門編としてご活用ください。

 

姓名判断とは

姓名判断は、姓と名前の字画から算出する5つの数字をもとに、その人に与えられる資質や仕事運、対人運、家族運、健康運、そして一生の運勢の傾向を導き出す占いです。流派によっては姓名の画数と生年月日を併用したり、中国の五行や陰陽の思想を加えるなどして判断します。

 

姓名判断の起源は、中国に古くから伝わる算命学という占術です。日本で姓名判断が広まったのは、国民すべてが苗字を持つようになった明治時代以降なので、実はまだ歴史的に新しい占術なのです。

 

また、日本の姓名判断には数多くの流派があり、その数は60以上とも言われます。

占術の土台となる画数の算出方法ひとつを取っても、漢字は旧字体と新字体どちらを使うか、「十」という漢字の画数は2画だが流派によっては意味から考えて10画とするなど、流派によってさまざまな違いがあります。また吉凶の判断方法もそれぞれの流派独特の技法があり、同じ名前なのに流派によって吉凶が逆転することも珍しくありません。

これによって人々の間に混乱を招いていることは確かで、「同じ名前なのに流派によって鑑定結果が変わるなんて信用できない」と、姓名判断を真っ向から否定する意見もあります。

 

しかし中には「驚くほど当たる」と人々に信頼され、改名や赤ちゃんの名づけ依頼が後を絶たない流派もあるのです。芸能人が姓名判断を元に改名した後で急に人気が出たり、作品が評価されることもよくあることで、名前にはやはり特別な力があるように思えてなりません。

では、どうして姓名判断は当たるのでしょうか?

 

 

姓名判断という占術はなぜ当たるのか

多くの姓名判断のベースとなっている中国の算命学は、古来より長い歴史とともに研鑽を積んだ的中率の高い占術です。日本の姓名判断はそこに各占い師の実経験からなる独自の解釈を織り込み、より精度を高めています。ただの数字占いではなく、長い歳月と実占の経験によって解釈が磨かれているからこそ、姓名判断は「当たる」のです。

ちなみに、この「独自の解釈」の部分が「流派」による違いとなります。

 

どの流派を選ぶか迷ったときは、試しに自分の名前を占ってみましょう。たいていの姓名判断の書籍には、画数の詳しい算出方法が掲載されています。その結果を自分に当てはめて納得できる流派であれば、信頼できるのではないでしょうか。

同じ画数でも流派が違えば解釈は全く異なるので、1つや2つの流派を試して「当たらない」と諦めずに、インターネットの口コミなどで評判のいい書籍から当たってみましょう。

 

 

姓名判断の占い方

それでは、ここではより一般的な姓名判断の方法をご紹介します。

 

1.名前に使われる漢字の画数をそれぞれ調べる

 

紙を1枚用意しましょう。自分の名前を漢字で書き、その横に画数を調べて書きくわえてゆきます。姓名判断では画数が1つ違えば結果が大きく変わるので、できるだけ正確に調べましょう。

 

そのとき、新字体は旧字体に直すよう指定されていることもあります。例えば「広」は「廣」、「恵」は「惠」といった具合です。

そして「々」「」「」などの送り字(上と同じ文字が続くことを示す記号)をどう数えるかは流派によって異なります。元の文字に直すよう指定されている場合は、例えば「佐々木」は「佐佐木」、「みすゞ」は「みすず」と直します。

その他にも流派によってさまざまな指定があるので注意が必要です。たいていの姓名判断の書籍には独自の画数表が掲載されているので、活用しましょう。

 

例えばこのようになります。「徳」は14画ですが、旧字体ではつくりの中央に1本線があるので、旧字体で算出する場合は15画になります

 

徳 川 家 康

15 3 10 11

 

 

2.姓名の五格を計算する

 

次に、姓名判断のかなめとなる五格「天格」「人格」「地格」「外格」「総格」の、それぞれの画数を計算します。五格それぞれの意味を簡単に説明すると、次のようになります。

 

天格

姓のみの画数を足した数。姓は先祖代々同じ名前を受け継ぐもので、個人の意志や努力で変更ができない部分であるため、ここで個人の吉凶判断はしません。

 

人格

姓の1番下と、名前の1番上の合計2文字の画数を足した数。周囲の影響で形成される、人間の核となる性格的な特徴を示し、主に20代から50代辺りまでの運気を表します。

人生においてちょうど社会的に活発な時代に影響を与えるため、人格は総格とともに、人生に大きな影響を与えるとても重要な数です。

 

地格

名前のみの画数を足した数。その人の好みの傾向や体力面、知的面などの基本的な資質・個性に影響を与えます。画数の吉凶の影響は産まれてから思春期にあたる10代までの期間に強く現れます。

 

外格

姓の1番上(と2番目)と、名前の1番下(と2番目)の文字の画数を足した数。その人を取り巻く周囲の環境を示します。家庭や職場の環境や人間関係、若い頃の恋愛傾向など。

 

総格

姓名すべての画数を足した数。その人の一生を通じて影響がありますが、特に人間の社会的位置づけがほぼ決定する30代から40代くらいから強く影響が出はじめ、晩年運を左右します。他の部分に吉数があっても総格が悪いと最終的な成功につながりにくいため、名づけの際には一番重点を置くべき場所になります。

 

 

ではそれぞれの計算方法を、具体例とともに見ていきましょう。

姓名診断占いの画数計算の具体例

姓が2文字、名が2文字の場合

 

例えば徳川家康(画数15 3 10 11)の場合は以下のようになります。

天格 18画(徳15 + 川3)

人格 13画(川3 + 家10)

地格 21画(家10 + 康11)

外格 26画(徳15 + 康11)

総格 39画(徳15 + 川3 + 家10 + 康11)

 

 

姓が1文字、名が1文字の場合

 

例えば武豊(画数8 18)の場合は以下のようになります。

流派によっては、姓の上に1画、名の下に1画を足すこともあります。

天格 8画(武8)

人格 26画(武8 + 豊18)

地格 18画(豊18)

外格 26画(武8 + 豊18)

総格 26画(武8 + 豊18)

 

 

姓が1文字、名が2文字の場合

 

例えば堺雅人(画数12 12 2)の場合は以下のようになります。

流派によっては、姓の上に1画を足すこともあります。

天格 12画(堺12)

人格 24画(堺12 + 雅12)

地格 14画(雅12 + 人2)

外格 14画(堺12 + 人2)

総格 26画(堺12 + 雅12 + 人2)

 

 

姓が3文字、名が3文字の場合

 

例えば佐々木蔵之介(画数7 7 4 20 4 4)の場合は以下のようになります。

流派によっては姓の上1文字、名の下1文字、計2文字のみを足す場合もあります。

天格 18画(佐7 + 々→佐7 + 木4)

人格 24画(木4 + 蔵20)

地格 28画(蔵20 + 之4 + 介4)

外格 22画(佐7 + 々→佐7 + 之4 + 介4)

総格 46画(佐7 + 々→佐7 + 木4 + 蔵20 + 之4 + 介4)

 

 

姓が4文字、名が3文字の場合

 

例えば勅使河原恵美子(画数9 8 9 10 12 9 3)の場合は以下のようになります。

流派によっては姓の上1文字、名の下1文字、計2文字のみを足す場合もあります。

天格 36画(勅9 + 使8 + 河9 + 原10)

人格 22画(原10 + 恵12)

地格 24画(恵12 + 美9 + 子3)

外格 29画(勅9 + 使8 + 美9 + 子3)

総格 60画(勅9 + 使8 + 河9 + 原10 + 恵12 + 美9 + 子3)

 

 

これで、姓名判断の準備は完了です。あとはそれぞれの数の意味や吉凶を見てゆきます。

ここで、中国の陰陽や五行を加える流派もあります。次は陰陽や五行についてお話しします。

 

 

姓名判断に組み込むこともある、陰陽五行の思想とは?

「陰陽五行」とは、中国に古くから伝わる思想のことです。

「陰陽」とは、この世のものは全て「陰」と「陽」の相対的な2つの種類に分けられるという思想のこと。

そして五行とは、この世のものは全て「水」「木」「火」「土」「金」の5つの元素に分類され、この世界はこの5つがお互いに影響し合って創造されているという思想です。

 

さて、この2つの思想をどのように姓名判断に組み込むかというと、これもまた流派によって異なります。

例としてある1つの流派では、まず姓名1文字ずつの数字を奇数なら陽、偶数なら陰と分けます。

 

徳 川 家 康

15 3 10 11

〇 〇 ● 〇 (〇=陽 ●=陰)

 

そしてこの配列が、基本的には〇●〇●のように、交互になっていれば吉と判断します。偏りがあれば凶とされることが多いです。

 

そして、姓名に使われている漢字をそれぞれ音読し、それぞれの頭文字を見ます。か行は「木」、た行・な行・ら行は「火」、あ行・や行・わ行は「土」、さ行は「金」、は行・ま行は「水」と分類します。

 

徳  川  家  康

トク セン カ  コウ

火  金  木  水

 

そしてこの配列によって吉凶を判断します。

判断には、相生(そうじょう)や相剋(そうこく)の考えを用います。

 

相生とは、木火土金水の五行がそれぞれ助け合う関係のことです。

木→火→土→金→水→木…の順番で永遠に循環します。つまり、木をこすり合わせれば火が生じ、火で燃やすことで土に還り、土の中で金が生まれ、金を冷やせば水が生じる(空気中の水蒸気が水滴になること)、そして水をやることで木が育つ…という意味です。

 

相剋とは、お互いを消し合う関係のことです。

木→土→水→火→金→木…の順番で破壊します。木は土中の養分を吸い取る、土は水が流れる動きをせき止める、水は火を消す、火は金を熱して溶かす、金はのこぎりとなって木を切り倒す、という意味です。

 

この五行も、基本的には5つの要素が偏りなく配置される名前を吉とみなします。

 

このように、実際の姓名判断は字画以外にもさまざまな要素を総合して判断する、奥が深い流派もあるのです。

 

さて、私たちの生活の中で姓名判断が一番注目される機会といえば、赤ちゃんの名前を考えるときではないでしょうか。次は、赤ちゃんの名付けについてご説明します。

 

 

赤ちゃん・子供の名付け、命名をする際に役立つ姓名判断

普段は占いを信じない人でも、自分の子供に名前をつけるときは字画が気になる、という人も多いのではないでしょうか?生まれたてのまっさらな状態の赤ちゃんに、どんな名前をつけるのも親次第。できれば姓名判断的にもいい名前をつけてあげたいですね。

名前は、両親から子供に贈る最初のプレゼントになります。赤ちゃんは名前を授かった瞬間からその影響を受けはじめ、名前に合った顔立ちに育っていくのです。

 

 赤ちゃんの名付けにおすすめの画数とは

 

姓名判断上で、大吉数とされる画数があります。次にご紹介する数字が、天格以外の五格のどこかに入れられるといいですね。名前を考えるときの参考にしてください。

 

5画…温厚で社交的。希望する未来をつかみやすい。

6画…明るく、かつ優しい性格ゆえ、人に慕われる。

11画…観察眼が鋭く、真面目で正直。ゼロから事業をおこし、発展させることができる。

13画…華があり、何事も意欲的に取り組む。協調性のあるリーダーになれる。

15画…責任感があり、努力家。人間関係にも恵まれて大成できる。金銭運もあり。

16画…明るくて、細やかな心配りが上手。周囲の人にかわいがられやすい。

17画…意志がとても強く、大志を抱き、成し遂げることができる。芸術面も吉。

21画…強い信念を持ち、判断力、統率力に優れる。綿密に計画を実行できる力を持つ。

23画…活発で正義感が強い。頭も切れる。金銭運に恵まれる。

24画…才能豊かで、周囲によい影響を与える。健康運・金銭運に恵まれる。

 

男の子の名前をつけるときに気をつけること

 

最近では男女の差も埋まりつつありますが、一般的に男性は結婚しても姓は変わらず、生涯同じ姓名を使い続けることが多いものです。これは女の子の名付けにも言えることですが、名前を考えるときは、姓とのバランスも良くなるように注意しましょう。

姓の画数が多い場合は名前の画数を少なめに、逆に姓の画数が少ない場合は名前の画数を多めにするとバランスが良くなります。

また、自分の名前は書く機会が多いので、あまりに画数が多い漢字を使うと負担になります。なるべく書きやすい漢字を選びましょう。

 

そして男の子の命名で特に気をつけたいのは、強すぎる名前にしないこと。「男の子だから強くたくましく育ってほしい」という願いから力強い名前を好む親も多いのですが、あまり強すぎると名前負けする危険があります。たとえば「皇」「覇」「神」などの強力な意味を持つ漢字は、戦国の世ならそのような勢いも必要かもしれませんが、現代では少々強すぎる場合が多いようです。将来、子供自身の悩みの種になる心配があります。

 

女の子の名前をつける時に気をつけること

 

女の子の名づけで特に重点を置いてほしい部分は、名前部分のみで構成される地格の画数です。

女性は、結婚によって姓が変わることが多いもの。どんな姓を持つ相手と結婚しても変わらない地格部分を整えることは、子供への一生もののプレゼントとなります。できるだけ良い意味を持つ画数にしましょう。

 

そして男の子の名づけの項でも述べましたが、女の子にも名前負けしやすい漢字があります。たとえば「麗」や「華」、「姫」などを名前に使う場合は、他の漢字をシンプルなものにするなど気をつけましょう。たとえばこの3つを全て使って「麗姫華」(れいか)とすると、名前が華々しすぎて姓とのバランスが取りづらくなります。画数が多すぎて名前を書くのが大変になる心配も。

 

また、姓名判断的には吉数でも、女の子にはかえって凶数になると言われる画数があります。

21画・23画・33画・39画は、強力な隆盛運があり、ゼロからでも名声を上げ組織のトップとなれる画数です。それゆえ女性には運気が強すぎてかえって不幸を招くといわれます。

25画・29画は、知謀才略に秀でる反面、やわらかな協調性や素直さに欠けやすい特徴があります。

 

しかしこれらの凶意は、時代や置かれた環境によって変わるもの、という考え方もあります。「強すぎる名前は女性に向かない」という考え方は、古来の「女性は家に入り内助の功を示すもの」という価値観のもとで成り立つものです。それゆえ現代でも、我が子に世間一般の幸せを授けたいと願うなら、やはり避けるべき画数といえます。

 

しかし今は、イギリスの元首相・マーガレット・サッチャー氏に代表されるように、女性も男性と同じく社会に出て活躍している時代。女性の社会進出はこれからもっと進むでしょう。そんな中で生きる女性にとっては、このような強い画数は男性と同じく吉数になると考えられそうです。

 

 

ところで、姓名判断では自分の適職や仕事運も分かります。次は、姓名判断で分かる仕事運・自分の適職についてご説明します。

 

 

姓名判断で仕事運を上げる!適職が分かる方法

自分の姓名から得られる数字の特徴から、自分の適職を見てみましょう。適職は外格で見ることができます。自分の名前の外格を算出し、数字の下1ケタの数字の欄を見てください。

詳しくはそれ以外の数も総合的に見て判断すべきところですが、参考のひとつにしてくださいね。

 

「1」の場合

全ての始まりを示す数。自分のアイデアで、ゼロから何かを生み出す力があります。それゆえ、誰かの下で働くよりも起業して一国の主となるほうが向いています。組織の中では企画やバイヤーがいいでしょう。

 

「2」の場合

協調・調和を示す数。人をサポートする能力に長けるので、トップよりはナンバー2、あるいはトップを補佐する秘書などのほうがしっくりくるはず。2は女性的な数字でもあるため、細やかな感性が生かせる仕事、ネイリストや美容師も向いています。

 

「3」の場合

人々とのコミュニケーションや発展を示す数です。華やかさがあるので、人前に出る仕事、たとえばタレントや女優などに素質があります。組織内では自社と外部を繋げる役割を持つ営業や広報がいいでしょう。

 

「4」の場合

安定を示す数で、決まったことをコツコツとこなす仕事に向いています。大きな組織内での事務職はまさに適任。安定した正確さと几帳面さが問われる銀行員やプログラマー、公務員も向いています。なるべく変化の少ない仕事のほうが落ち着けるでしょう。

 

「5」の場合

変化を好む数です。行動力もあるので、決まった場所に毎日通い続けるよりは、今日はここ、明日は飛行機で移動…などあちこち飛び回る職業が向いています。商社の営業やキャビンアテンダントはまさにピッタリ。カメラマンや通訳もいいでしょう。

 

「6」の場合

家庭や母親を示す数です。周囲の調和を取り持つ能力に長けるので、組織内では皆の潤滑油的存在として重宝されます。秘書や人事的なポジションに就くと力を発揮できるでしょう。思いやりの深さを活かして、保育士や看護師を目指すのもいいですね。

 

「7」の場合

自分の思いを貫くこだわりを示します。組織内でも専門分野の研究職に就けば、わき目もふらず研究に打ち込み成果を上げるでしょう。手に職をつけて独立できる職人もぴったりです。組織内においても自分だけの空間が確保できれば居心地がよくなります。

 

「8」の場合

知性と体力のバランスが整った数字です。人望もあるので、たとえば政治家など、組織のリーダー的な役割が向いています。比較的どこに配置されても過不足なくこなせますが、デスクワークよりは現場で指揮を執ったほうが能力を発揮できるでしょう。

 

「9」の場合

芸術的な感性が光る数字です。イラストレーターやインテリアコーディネーターなど、自分のセンスを活かせる職業が向いています。型にはめられるのが苦手なので、ある程度自由にさせてくれる職場だとイキイキと活躍できそう。

 

「0」の場合

何もない、ゆえに無限の可能性を示す数字。安定していない職業の方がなじみやすい性質があり、文筆業や芸能界、クリエイター、自営業などが向いています。占いが好きであれば占い師もいいでしょう。水に縁があるため、食堂や喫茶店にも適性があります。

 

 

ところで、こうした姓名判断で気になるのは、結婚して姓が変われば姓名判断の結果も変わること。せっかく両親からいい名前を授かっても、結婚して姓が変われば名前の幸運度が落ちることもあります。かといって名前で相手を選ぶわけにはいきません。こんな場合はどうすればいいのでしょうか?

 

結婚すると姓名判断が悪くなる場合、どうしたらいいの?

 

結婚によって吉名が凶名に変わってしまう場合、名前の凶意から逃れる方法が全くないわけではありません。それは、結婚前の自分の名前を「こちらが本当の自分の名前」と結婚後も変わらず思い続けること。姓名から得られる運気は、自分が深層心理で認識している名前から受けるためです。

 

結婚後も独身時代の仕事を続ける場合は、職場では今までどおり旧姓を使用しましょう。また、可能であれば結婚後も実家の近くに住む、実家に顔を出す機会をできるだけ多くするというように、独身時代の自分を思い出しやすい環境を作るといいですね。

 

また、姓名判断の凶意は本人の心がけ次第で変えることができます。ちょうど自分の性格上の欠点を努力して直すのと同じことです。

ストレスをためがちでつい周囲にもきつく当たってしまう数字を持つのであれば、他人より意識してストレスをためないように努めましょう。独立心が強すぎる数字があれば、趣味に打ちこんで講師の資格を取り教室を開くなど、自分が主になれる場所を作るといいでしょう。

 

こうした対策を取っても現在の姓名の影響を払えず、トラブルが続くようになった…という場合は、最終的には改名するという手段もあります。しかし戸籍の姓名を変えることは簡単ではありません。「姓名判断の結果が悪い」という理由での改名は認められていないからです。

しかし、改名する方法がないわけではありません。次では、比較的簡単にできる改名のしかたについてご案内します。

 

姓名判断が悪すぎるので改名したい!という願いをかなえる方法

あまりに姓名判断がよくない場合は、改名すれば厄を逃れることができます。しかし戸籍に掲載された名前は、「正当な事由」がない限り変更できないと法律で定められています。(戸籍法第107条「氏名の変更」より)

ここで言う「正当な事由」とは、一体どのようなものなのでしょうか。

 

実際に改名できた事例によると、その名前によって社会生活に支障がある場合は比較的容易に改名が認められるようです。

たとえば難読すぎて正確に読んでもらえない、名前が原因でいじめられる、全くの同姓同名が近所にいて日常生活に混乱をきたしている、犯罪者と同じ名前であるなどが挙げられます。最近話題のキラキラネームで本人が被害をこうむっている場合も改名が認められます。

 

それ以外では、ずっと使っている「通名」があって、そちらを本名にしたい場合があります。これは本人の努力次第で実行が可能な方法です。

 

具体的には、まず姓名判断的にいい名前を用意し、それを普段の生活で使い続けます。おすすめの改名方法は、名前の読みは変えずに漢字だけ変える方法です。本来の自分の名前とできるだけ同じであるほうが違和感がありません。

そして始めのうちは、毎日10回は通名を紙に書き、通名を大きく書いた紙を家の目立つ場所に貼って、自分の潜在意識に「こちらが自分の本当の名前」と刷りこむこと。友人や知人の間でも通名を使い、郵便物も可能な限り通名で出します。パスポートや運転免許証には使えませんが、それ以外なら通名で登録できる機会は意外とあるので、どんどん利用しましょう。

 

こうして通名を使い続け、自分が心から通名を「本当の名前」と思うことができれば成功です。通名の効果が現れる時期には個人差がありますが、平均的には1年半から2年程度かかります。自分より周囲が先に「最近、いい感じに変わったね」と気づくことが多いようです。

 

そして社会的に通名が浸透していることが家庭裁判所によって認められれば、戸籍の変更ができます。証明として、通名で届いた公共料金の請求書、他人からの消印つきの手紙などを持参しましょう。

しかし肝心なのは自分が通名を本当の名前だと心から思うことなので、それができれば無理に戸籍を変更する必要はありません。

 

 

 

ここまで姓名判断について大まかにご説明しましたが、理解を深めていただけたでしょうか。姓名判断は伝統的な占いを元に研究された奥深い占術であり的中率も高いこと、姓名が人に与える影響は意外と大きいことが伝われば幸いです。

文中で数字が表す吉凶についても少し触れましたが、実際の判定には字画以外にもさまざまな要素がからむため、素人判断は禁物です。特に改名を考えている方は、必ず信頼できる占い師の鑑定を受けることをおすすめします。