ルーンの起源については様々な諸説があり、現存しているルーンの中で最古のルーンはユンドラの西岸地方から出土されたメルドーフ・ブローチと呼ばれるものになります。

紀元50年ごろのものと推定されています。その後ルーンは長い歴史を辿り、公にルーンが用いられたのはその後1000年程の期間とされています。

ルーン文字は約500年の間ほとんどの文字の形を変えていませんが、その文字を「エルダー・ファソルク」と呼ばれている文字のセットであり、古いアルファベットとして扱われていたようです。

この文字は24文字からなるセットで、歴史の中でゲルマン人が一種の公用語に近いものとなり、その後文字の書式を統一する必要があり、誕生したのがエルダー・ファソルクです。このファソルクとは24文字からなるルーン文字の最初の6文字を一つの言葉として呼んだものです。

エルダーとは古いとか年長のといった意味を持ちます。

 

その後ルーンは世俗的に単純化され、エルダー・ルーンからヤンガー・ルーンへと派生したと考えられています。

エルダー・ファルソクスは8字ずつ3列のグループに分類されていて、北欧では数字の3と8は聖なるマジックナンバーとされていて、3×8の中に宇宙のすべてが内包されていると考えられていました。

残念ながら今日見られるエルダー・ファルソクスの遺品はわずか300点ほどだそうです。

多くのルーンは当時、装飾品や木片にルーン文字を刻んでいたために、長い歴史を耐え抜くことなく失われてしまったのでしょう。

 

またルーンは文字だけではなく、魔術や儀式などに使われたという説もあり、神秘的な力をもつ文字として研究家の間では賛否両論があるようです。

やがて時代が過ぎ西暦1000年頃になると使いやすいローマ字が北欧の人々に浸透していき、神秘の力を持つルーン文字は北欧の人々の生活からも記憶からも徐々に消えていく事になったのです。

そして歴史とともにすっかりルーン文字は影を潜めることになり、その後約1000年の月日が経ち、最近になって人々の間にルーン文字は占いの道具として注目されるようになりました。

ルーンの語源は古代北欧では「秘密」「神秘」という言葉として使われてきたことから、ルーン文字には何かしら神秘的な魔力が宿っているのではないかといった考え方から、現代でも占いの道具そして再び古代のルーン文字の神秘が見直されて来たのではないでしょうか。

古代北欧のルーン文字は今では占いの他に願い事を叶えるお守りとして使われています。