人類のアセンションが進み、スピリチュアルに目覚める人が増えている昨今で、どうしてもアセンションに取り残されてしまう大人の方も多くいらっしゃいます。
もちろんアセンションをしない今までの価値観で生きるのが悪いわけではありませんが、やはり占い師のところに相談に来る方はスピリチュアル意識が高く、霊的に覚醒した生き方を望まれているご相談者がほとんどです。
波動エネルギーが高まらずに霊的な目覚めがなかなか進まない人の中に、傷ついたインナーチャイルドを抱えているままの方が多くいます。
インナーチャイルドとは
インナーチャイルドとは、通俗心理学や分析心理学でしばしば使われ、その人物の内にある「子供のような側面」といった意味です。
思春期までの子供時代に体験して学び脳に記憶したものなどから構成され、顕在意識に従属して半独立している、その人のパーソナリティを形成する一部分です。
心理学の大家であるユングが「Divine Child Archtype」のなかで提唱した概念とほぼ同じです。
※ただしユングはインナーチャイルドという用語は使っておらず、正式な心理学用語ではなく、自己啓発などの通俗心理学での用語です。
インナーチャイルドはしばしば子供時代の辛い体験などによって傷つけられます。インナーチャイルドが傷つくとトラウマとなって大人になった後もその人の性格や行動に大きな影響を与えます。
子供は2~3歳くらいから自我(エゴ)が育ちはじめ、自分と他者は違うのだという感覚のもと、承認欲求などを生み出します。
家族システムの危機や、親との関係での何らかのトラウマ、過度に「いい子」でいることを余儀なくされたなどの経験によって、承認欲求が満たされずインナーチャイルドが傷つき、他者の期待に過剰に敏感になり、自己のアイデンティティが不安定になり、生きにくさやPTSD(心的外傷ストレス性障害)に悩むようになります。(参考Wikipedia)
例えば女の子が父親から十分な愛情を受けられずに、「自分を認めてほしい」という承認欲求が満たされないままになってしまうと、大人になっても多くの男性からの愛情を求め続けるようになってしまったりします。
日本では、精神科医の斎藤学によって、アダルトチルドレンという用語が提唱されましたが、アダルトチルドレンは傷ついたインナーチャイルドを持っている大人のことを指しています。
傷ついたインナーチャイルドとアセンションの関係
インナーチャイルドが傷ついていると、「自分の存在を認めてほしい」「私はここにいるよ!」とエゴが叫び、過去への恥や後悔、悲観といったものが無意識に心の底にうずまき、未来への不安や過去への執着を生み出します。
アセンションは、波動エネルギーの高い感情による生き方にシフトしていくことを意味します。
下記の表はアメリカ精神科医デヴィッドホーキンスによる意識レベルと感情の対応度をまとめたものです。
表の下にある感情に満たされているほど、波動が低いのですが、自我に振り回されるほどこれらの感情が起こりやすくなるのは誰もが経験があるのではないでしょうか。
波動の高い生き方は、「自分自身を肯定し、信頼し、受容」することで自分を無条件に愛するところからスタートします。
ところが傷ついたインナーチャイルドは、その人を波動の低い感情(表の下の方)に押し留めてしまいます。
潜在意識にある波動の低いエネルギーは、肉体にも影響を与え、頭痛や肩こり、腰痛、生理不順、不眠症などを引き起こすこともあります。
傷ついたインナーチャイルドを癒やす方法
ここでは思春期を過ぎた大人が自分の傷ついたインナーチャイルドを癒す方法を紹介します。
もし子育て中で、お子さんの傷ついたインナーチャイルドを癒す方法であれば下記の記事も参考にしてみてください。
アセンション時代の子育て。子供のインナーチャイルドを傷つけないために
手放すという決意
心の傷トラウマは、私達が過去の出来事を変えられない以上、あなたが手放すと決意しなければなくなることはありません。
あなた自身を定義するのは、過去のあなたではなく、「今ここにいるあなた」だと理解する必要があります。
あなたが今何を考えて、どのような行動を起こすのかによってのみ、あなたがあなた自身であることを意味します。
被害者意識を捨てる
過去の出来事に対する意味付けは、あなた自身で行うものです。
何か不都合な出来事が起こった時に、それを単に嫌な出来事だという意味付けをするのか、今のあなたを形作る何かを学ぶ一つの体験だったと意味付けをするのかはあなた自身です。
あなたには現世において、あなたに学びを提供してくれる様々な魂たちとの交流が運命付けられています。ソウルメイトやディヴァインコンプリメントなどと呼ばれる魂たちです。
彼らの中には、あなたにとって心地良い存在とならずに、あなたの人生の進む方向を正そうとする役目を持っている魂もあります。
この世の中は決定論的に全てが決められているのではなく、個々の意識が変化を生み出します。
彼らとの出会いや交流は運命ですが、その中であなたがどのような決断や意味付けをして進んでいくのかという意志の力はあなたに委ねられています。
もしあなたを過去に傷つけるような人がいたのであれば、その交流の中から見出した意味があなたの人生の何かしらのプラスになるときが来るはずです。
「私は他人に傷つけられた」という被害者意識を持ち続けていると、あなたは過去から逃れることは出来ません。
憎い人がいたとしても、その人を許すことをしなければ、過去の束縛から抜け出すことは出来ません。
本音の思いを書き出す
毎日20分、自分の考えたことをひたすら文字にして書き出すという方法があります。
1980年代に生まれた心理療法で、生みの親はジェームズ・ペネベーガー博士によるエクスプレッシブ・ライティング(筆記開示)です。
一切の制限を設けずに、ネガティブな感情も含めて全てを書き出します。誰かに見せるものではないので、「こんな事書いたらやばい」とか思わずに全て書き出します。
心理学的には、これを毎日続けることでストレスが軽減し、ネガティブな感情が起こりづらくなったりと様々なメリットがあります。
過去のことを思い出して書き出すことが、過去を手放すことに繋がるとは想像しづらいですが、書き出すことで自分ごとから客観的な出来事になり、冷静な判断と意味づけ、執着をしないことへと繋がっていきます。
ワクワクする情熱に身を任せる
傷ついたインナーチャイルドは、あなたを過去に縛り付け、本当のあなたになろうとする変化から遠ざけようとします。
「自分自身を肯定し、信頼し、受容」することで自分を無条件に愛するためには、「あなたがあなたらしく生きる」ことが必要になります。
スピリチュアルで世界的に有名なバシャールは、「ワクワクすること」の大切さを何度も何度も説いています。
他人の評価や常識、古い慣習などは、傷ついたインナーチャイルドと同様に、あなたが「ワクワクする本当にやりたいこと」をさせないようにしようとします。
直感を信じて、情熱を持ってやりたいことをやることが、「いまここ」に集中する生き方になり、過去の執着を手放すことに繋がります。
自己受容による愛がインナーチャイルドを癒やし、他人への無償の愛を育む
波動の高い高次元の世界では、全ての意識体はお互いに繋がっているワンネスの世界です。
本当のあなたとして生き始めることで、自分を肯定して受け入れ、「自分を認めてほしい」と叫んでいるインナーチャイルドは癒やされます。
全てが一つの世界では、あなた自身を無条件に受け入れて愛することは、他人を無条件に愛することも意味します。