ポールシフトとは日本語に直訳すると「軸の変動」という意味で地球科学の用語です。

スピリチュアルやオカルトの分野でもポールシフトが現在起きているといったようにも言われていますが、本記事ではそのポールシフトについてまとめました。

地球科学におけるポールシフトとは

地球科学におけるポールシフトは2つの意味があります。

自転軸のポールシフト

地軸の傾きのことです。

地球は自転していますが、その回転の軸となるのが赤道に垂直に通した地軸で、北極と南極をつなぐ軸です。

地軸の傾きは約23度でこの傾きがあるから地球に季節があるわけです。

46億年前の地球が出来て間もない頃に巨大惑星が衝突したことで地軸の傾きと月が出来たというジャイアントインパクト説が現在では最も有力な説です。

地軸のポールシフトは現在も起きており、2004年12月26日に発生したのスマトラ島沖地震では、最大で約2cm程度移動した可能性があると予測されています。

地磁気のポールシフト

地球の磁場が変動することを意味します。

磁石には必ずN極とS極がありますが、S極側のみを切り取ってみても、N極とS極に分かれた2つの磁石が出来ます。

磁界の元となるのは電荷の運動であり、全ての物質が磁性を持っています。

地球も同様に巨大な磁石のようなもので、現在は北がS極、南がN極です。磁石はNとSがくっつきあうので、方位磁石のN極が北を指し、S極が南を指すのはこのためです。

この地球の磁極は、頻繁に変化していて、磁北が1年に約64キロというスピードで東へ向かって移動しているとする研究結果が発表されています。

また、数万年~数十万年の頻度でN極とS極が反転していることも知られています。

過去360万年の間に11回は逆転していることが観測されていて、国立極地研究所らの研究では最後の逆転は77万年前と報告されています。

現在ポールシフトが起きていると言われている

さてこのポールシフトが現在の地球に起きていると言われています。

もちろん上に書いたように、地軸の傾きの変化、地磁場の移動は最近でも観測されていたのですが、その変化のスピードが近年非常に増しているようです。

例えば北磁極はカナダの陸上からシベリア方向へ移動していますが、そのスピードは1990年代なかばで15キロ/年でしたが、現在では64キロ/年と4倍以上になっており、さらに加速が進んでいます。

アメリカ海洋大気庁(NOAA)の報告では、1831~2007年の間に北磁極は↑図のように移動しているようです。

昨今の世界中で起きている異常気象や自然災害はこのポールシフトが原因の一つではないかと考えられたりもしています。

北極圏に住むエスキモー民族イヌイットは実際にこのポールシフトの影響を受けているようで、日の出の位置の変化による狩りの時間の変化、天体の見える位置の変化によって気候予測などが不可能になったというように言っているそうです。

 

オカルト界で言われるポールシフト

オカルト分野では、地球の自転軸上の北極と南極が180度入れ替わるポールシフトが短期間に起きると言われています。

2018年にカナダ人科学ジャーナリストのアラナミッチェルから出版された「Spinning Magnet」(回転する磁石)という本から話題になりました。

地磁気と逆転の歴史、電磁気力や磁石の認識の歴史などの深く掘り下げ、ポールシフトの可能性と生物死滅をもたらす可能性などを論じています。

ポールシフトが起こると宇宙から降り注いでいる太陽エネルギーや放射能など様々な宇宙線をそらす機能がなくなるため、有害な太陽風がオゾン層を破壊し、地上に降り注ぐことになります。

これは地球上の全生命に対し、大きな脅威となるため、人類滅亡説・地球終焉説と関連づけられています。

 

またアラナミッチェルだけでなく、科学の世界に身を置くプロフェッショナルの中にも可能性を示唆するコメントをしている人がいます。

地球の磁場を監視している欧州宇宙局のSwarmトリオの最新の衛星データは、ポールシフトが差し迫っている可能性があることを示唆しています。

コロラド大学ボルダー校の大気・宇宙物理研究室のディレクター、ダニエル・ベイカーは、新しい報告書では、逆転の徴候があると主張しています。

彼は、この逆転が起こると、電力網をシャットダウンすることによって、地球の一部の領域を「住むことができない」と言います。

英・リバプール大学のリチャード・ホーム教授も、その被害は“深刻”であると警鐘を鳴らしています。

 

ただ、ジャイアントインパクトといった惑星衝突レベルの巨大エネルギーですら地軸を23.4度傾かせたに過ぎないことから考えると、短期間に180度地軸が傾くことは非常に考えづらく、あくまでもオカルト説から出ないものとなっています。

※この北極南極が短期間で入れ替わるポールシフトに関しては、科学的にしっかりと証明されたわけではない超科学の話ということはご了承ください。

スピリチュアル界でのポールシフトの意味

スピリチュアル界では、主にアセンションとポールシフトを関連付ける説があります。

地球の次元上昇は2016年以降から加速していますが、ポールシフトが加速しているのと呼応しています。

アセンションとは、物質世界である三次元から、素粒子など宇宙エネルギーが存在する意識の世界への次元上昇を意味しています。

量子力学では全ての物質は素粒子で構成されていて、人間の意識体も素粒子であると観察されています。

全ての物質は磁性を持っているので、地球も人間も、人間の意識体も含めた全てが磁性を持っているわけです。

地球の磁極がシフトしているのであれば、そこから大きな影響を受ける地球上の人間の磁極も人間の意識の磁極もシフトしていると考えられます。

地球の磁場エネルギーの変化によって異常気象や自然災害など様々な影響が出るのであれば、

人間の肉体のエネルギーの変化、人間の意識のエネルギーの変化も起こると考えるのが普通です。

ヨガや瞑想などのスピリチュアルなムーブメントや、ヴィーガンやオーガニックを始めとする自然食ブームなど、食や精神に関わるムーブメントが世界中で同時に起こる人類史上であり得なかったことです。

地球と人類の肉体と意識に大きな変化が現れているのは、もしかしたらポールシフトの影響なのかもしれません。