昨今のヨガや瞑想の世界的な流行によってチャクラの存在を気にする方も増えてきました。

この記事では、チャクラとはどういうものなのか。アセンションやオーラなどスピリチュアルな観点を踏まえつつ解説します。

チャクラの定義

チャクラの起源は、紀元前1000~500年頃に書かれた古代インドのバラモン教の聖典「ヴェーダ」の一部である「ウパニシャッド」が元になっていると言われています。

ウパニシャッドの中心は、ブラフマン(宇宙我)とアートマン(個人我)の本質的一致(梵我一如)の思想でありウパニシャッド哲学と呼ばれています。

チャクラはサンスクリット語で「車輪・円・渦」などを意味し、簡単に言えば、人のエネルギー循環の大きな流れ道のことです。

チャクラは人間の肉体を縦に貫く一直線にそって7つあり、チャクラを繋ぐエネルギーの通り道をナーディと言います。

物質的な身体と精微な身体(精神)は、チャクラとそれを繋ぐ脈管(ナーディ)で出来ていて、プラーナ(呼吸・氣のエネルギー・生命エネルギー)はチャクラとナーディを通って循環するとされています。

チャクラの仕組み

チャクラの存在は科学的に証明されているわけではありません。

ただ近代科学の発展により解釈することは可能になってきています。

量子力学の世界では、この宇宙の全ての物質は素粒子という小さな粒子から出来ていて、重力や光、人間の意識も素粒子で構成されていることが分かっています。

さらに全ての物質は振動しているので波動エネルギーを持っていることも分かっています。

私達の肉体も一つの個体のように感じられますが、実際には非常に小さな粒が集まっている存在で流動的です。地球も空も宇宙空間も同様に小さな粒で構成されています。それぞれ分離しているような気がしますが、ミクロレベルでこの世界を見れば、全ては非常に小さな粒が混ざり合っている一つの大きな液体のような感じということです。

素粒子のレベルで見ると、私達の肉体は波動エネルギーを持っていると同時に、地球や大気から多くの波動エネルギーが流れ込んできては抜けていっているわけです。

2500年前にはこのような現代物理学の知識はありませんが、おそらく厳しいヨガと瞑想の修行の末に、肉体を流れるエネルギーやチャクラの存在を感覚的に掴んだのでしょう。

ブッダは、悟りを開いた後、その瞑想法について「私達の肉体は個体のようで実は非常に小さな粒が集まって出来ている。そこへ小さな力が加わることでさざなみのように揺らめき感情が起こっている」と説いたそうです。。

その小さな粒はサンスクリット語でAtma(アートマ)と呼ばれ、肉体の本質、エゴの本質だと言われました。これは英語の原子(アトム)の語源となっています。

量子力学の発展により、人の肉体も意識も含めた宇宙の全ては素粒子によって構成されることがわかりましたが、ブッダは2500年以上昔にほとんど同様の真理にたどり着いていたわけです。

 

チャクラの場所と名前

チャクラは7つがありますが。それぞれには対応するエネルギーや感情があります。

7つのチャクラの名前と場所、特徴は下記の通りです。

※色については諸説がありますが、現代のヨガやレイキ、エネルギー療法、スピリチュアルで最も幅広く取り入れられている近代神智学のチャールズ・レッドビータ氏の定義で紹介しています。

第1チャクラ

第1チャクラは、脊髄の一番下の基底部、性器と肛門の間に位置します。色は赤、対応マントラはLAMです。ムーラダーラと呼ばれ、英語ではベースチャクラやルートチャクラと訳されます。

全てのチャクラの基盤となり、食欲や睡眠、性欲などの本能的な感覚や感情を司ります。生物的な生存本能(サバイバル)のエネルギー、生きていくための基本的欲求と言ってもいいでしょう。

生命エネルギーの入り口でもあるルートチャクラは、地球のエネルギー大地に根ざすグラウンディングの働きを持っています。このチャクラの働きが安定することで、安定した精神や生に対する安心感などが得られます。

全てのチャクラの働きをしっかりさせるには第一チャクラがしっかりと根を張ってエネルギーを吸い上げていくことが重要です。

第1チャクラが閉じてエネルギーが不足していると、食事や住まい、収入、集団への帰属といった生きていくために必要な事柄への不安や欲求が増していきます。

逆に他のチャクラの働きが弱く、第1チャクラのエネルギーが過剰になると、エゴが暴走し、自己中心的で物質主義になっていく傾向が増します。

 

第2チャクラ

第2チャクラは、下腹部(丹田)から性器のあたりに位置します。色はオレンジ、対応マントラはVAMです。スワーディシュターナと呼ばれ、英語ではセイクラル(Sacral)チャクラと訳されます。

人間の身体を男女(陰陽)の二元性に別ける「性」とつながりがあり、生命力・性的エネルギーを司り、肉体の五感を活性化させます。

自分の存在を世界に形として残そうとするその性エネルギーは、創造的エネルギーに変換され様々なものを生み出そうとします。

第1チャクラで吸い上げたエネルギーが、「自分がやりたいこと・自分が成し遂げたいこと」に変換される部分ともいえ、第2チャクラのバランスが取れていると、人生への情熱が生み出されワクワクする感情が起こってきます。

第2チャクラが閉じてエネルギーが不足していると、自分が役立っているといった自己効力感が感じられなくなり、理由なく罪悪感を感じたり、鬱屈した感情になっていきます。肉体的には性欲が減退することもあります。

逆にこれより上位のチャクラの働きが弱く、第2チャクラのエネルギーが過剰になると、肉体的な性に溺れたり、嫉妬や欲望にコントロールされてしまったり、生きる気力がなくなる傾向が出てきます。

第3チャクラ

第3チャクラは、胃・みぞおちのあたりに位置します。色は黄色、対応マントラはRAMです。マニプーラと呼ばれ、英語ではソーラープレクサス(Solar Plexus)チャクラやセリアックプレクサス(Celiac Plexus)チャクラと訳されます。

「自己同一性・アイデンティティ」とつながりがあり、プライドや自分の意志、自分は何者なのか、他人からどう見られているかといった感情と深い関係があります。

他人との関係性の中で自分の価値を認めることが出来ると、他人を尊重したり協調して平和をもたらすことが出来ます。

人生で起こる嫌な出来事を被害者意識で受け止めないようにしたり、過去への執着を手放すことや心に刻まれたトラウマを解消することなど、第3チャクラでのエネルギーのバランスコントロールは、現代人が最も難しさを感じる部分です。

第3チャクラが閉じてエネルギーが不足していると、アイデンティティが確立出来ず、自分で人生をコントロールしようとせずに受け身で無気力、無関心になります。人生で起こる出来事は全て他人が起こしていることといった被害者意識に悩まされるでしょう。親からの虐待や大きすぎる社会的圧力(ブラック企業など)によって、自分自身であること・アイデンティティが侵されると、このチャクラは閉じてしまい、自分を押し殺して無気力になるか、他の人を支配することで鬱屈したエネルギーを発散させようすることもあります。。

逆に第3チャクラのエネルギーが過剰になると、自分のことばかり考えるようになり、プライドが高く他人のことに興味がなく意見を聞かなくなり、排他的になります。自分を認めさせようという過剰なエネルギーは人をワーカホリックにさせます。

今までは現代人の多くがこのチャクラのバランスが崩れていたため、社会的に高い評価を得る場合もありましたが、近年ではバランスが取れている人も増えてきたため、最終的には不幸になってしまっている例を著名人でもよく見かけます。

第4チャクラ

第4チャクラは、胸の中央に位置します。色は緑色、対応マントラはYAMです。アナーハタと呼ばれ、英語ではハートチャクラと訳されます。

「愛」とつながりがあり、自分自身を認めて愛すること、他人への見返りを求めない無償の愛と深い関係があります。

現代の地球人がポジティブなエネルギーで幸福に生きていくためにも非常に大切なチャクラになります。

ヒンドゥー・ヨーガの図では、ハートチャクラには六芒星が描かれています。正三角形と逆三角形が合わさっている図ですね。

この世界は全てのものが陰と陽、男と女、明と暗、熱と冷、善と悪、意識と無意識、自我と非自我、有と無といったように2二元論で別れていますが、六芒星はこの二元性が調和・融和していることを意味しています。

ハートチャクラは、より物質的で肉体的な第1~3チャクラと、より精神的な第4~7チャクラの中間に位置します。肉体と精神、自我と外界、顕在意識と潜在意識、男性性と女性性といった人間に身体にある二元性が調和して融合する場所になります。

ハートチャクラのバランスが取れていると、自我(エゴ)と、他者を含む外界が融合して全ては繋がっているワンネスの感覚に気づいていくため、自分を受容して愛することは、見返りを求めずに他人を愛することを心で理解し慈愛の心や共感力が生まれます。ブッダが説いた「宇宙と繋がる」のはこの感覚になります。

他人を許すことと自分を許すことも同じ、赦しと繋がっていきます。

また、人間の意識の97%は潜在意識と言われていますが、脳が生み出す顕在意識と魂とも呼ばれる潜在意識の調和も進むことで、潜在意識が持つエネルギーが、物質世界で反映される頻度も上がっていきます。ハートチャクラがうまく働いているとシンクロニシティがよく起こるようになるのはこのためです。

強い自己愛や自分本位で見返りを求める愛情、また愛されないという被害者意識、他人を認めない排他主義といったものによってハートチャクラは閉じてしまいます。本当の自分自身を認めて愛せないようになり、自分は愛を受ける価値がないと思ってしまい他人との親密な関わりを避けたり孤独になってしまいます。

第5チャクラ

第5チャクラは、喉・首のつけねに位置します。色は水色、対応マントラはHAMです。ヴィシュッダと呼ばれ、英語ではスロート(Throat)チャクラと訳されます。

「コミュニケーション」と深いつながりがあり、肉体による声だけでなく、魂(潜在意識)が発信する意識も含まれます。

お互いに教えあって学びあうことに関わり、他人とのつながりや共感、愛を表現して創造していくことに繋がります。

ハートチャクラのバランスが取れていると、第5チャクラのエネルギーも精神性を帯び、自然と他人との思考や感情がシェアされたり、シンクロニシティが起こったりもします。

このチャクラがバランスが取れていると、人の噂話やゴシップを避けたくなったり、常識や古い慣習といったものから大きな影響を受けなくなります。

心無い人との継続的なネガティブなコミュニケーションや、本音が言えない感情の無いコミュニケーションはこのチャクラを閉ざしてしまいます。

第5チャクラが閉じてエネルギーが不足していると、自己表現がうまく出来なくなったり、他人とコミュニケーションを取ろうとする意志がなくなってきます。また、喉の痛みなどこのチャクラが位置する肉体に不調が生じることもあります。

第6チャクラ

第6チャクラは、眉間の中央に位置します。色は藍色、対応マントラはSHUMです。アージュニャーと呼ばれ、英語ではサードアイチャクラ、ブラウチャクラと訳されます。

第6チャクラは「ビジョン」を象徴します。世界を正確に見渡す能力を司ります。インドの人が眉間の間にビンディという点の化粧をするのはこの第三の目を表しています。

このチャクラがバランスが取れていると、新たに作っていく世界を想像してビジョンを描き、幸福な未来を作り出していく道標となります。

ハートチャクラのバランスが取れていると、第5チャクラのエネルギーも精神性を帯び、物質世界の外見や外側だけにとどまらず、その物事の本質を理解することが出来ますので、透視などの霊的能力とも深く関わりがあります。

第6チャクラが閉じてエネルギーが不足していると、ビジョンを描くことができなくなり、未来への不安が増したり、創造をする行動を起こせなくなります。

第7チャクラ

第7チャクラは、頭頂部に位置します。色は紫色、対応マントラはAUMです。サハスラーラと呼ばれ、英語ではクラウンチャクラと訳されます。

第7チャクラは正確には頭頂部より上の肉体の外側にある言われることもあり、高次元の霊的世界と繋がる部分です。

肉体に縛られた三次元の物質世界だけでなく、人の魂(意識体)は高次元の宇宙と繋がっているのだということを人間が思い出すことを助けるチャクラです。

宇宙空間と同じ時間軸の存在する4次元以上の世界と繋がった意識体は、過去現在未来は全て「今」に存在しています。今の自分の意識は、過去にも未来にも同様に今として存在しているわけです。デジャヴを経験することも多くなります。さらに過去生とのつながりを感じられるようになりカルマの浄化へと繋がります。

この宇宙は約136億年前にビッグバンによって拡大が始まり、それ以前はごく小さな一つの粒でした。時間軸のある高次元の世界では、現在の宇宙も一つの粒であった宇宙も「今」存在しているものです。このワンネスの感覚によって、全てが繋がっている一つの存在として最大の幸福を味わうことが出来るとされています。

チャクラと波動エネルギーの関係

各チャクラの説明で、すでに触れていますが、下位のチャクラはより原始的で肉体的なパワーを司り、上位のチャクラに行くにつれてより精神的で宇宙に近いパワーを司るようになります。

より物質的な波動エネルギーを、第一チャクラから吸い上げて、まるでチャクラのフィルターにかけるようにして、少しずつ昇華させていき、第7チャクラで高次元の霊的エネルギーに変えて、また宇宙へ放出しているような感じですね。

これは、スピリチュアルでアセンションのために大切である「波動エネルギーを上げる」という意味と本質的にかなり近いです。

下記の表はアメリカ精神科医デヴィッドホーキンスによる意識レベルと感情と波動エネルギーの対応度をまとめたものです。

表の下にある感情に満たされているほど、波動が低いのですが、自我に振り回されるほどこれらの感情が起こりやすくなるのは誰もが経験があるのではないでしょうか。

恥や悲しみ、欲望、恐怖、怒り、プライドといったエゴから生み出される感情をコントロールして抑え、

未来を恐れず勇気を持って、自分や他人を受容して赦し、無償の愛を育むことが波動を上げる道ということが、精神医学の観点からも言われているということです。

 

ここまで読まれていればお気づきと思いますが、これは各チャクラで対応する感情と大枠で一致しています。

肉体的やエゴによる波動の低い感情エネルギーを、各チャクラのバランスを整えてコントロールしていき、中間にあるハートチャクラにて「愛」に気づき、肯定・信頼・受容・赦しといったより波動の高い感情エネルギーへと変換していき、宇宙への一致である悟りへと至るわけですね。

チャクラを開いてエネルギーの循環を安定させるには

精神的な健康にも肉体的な健康にもチャクラを開いてエネルギーの循環をしっかりさせることが大切ですが、チャクラを開くにはどうすればいいでしょうか。

厳しい修行や苦行ではチャクラは開かない

ブッダは瞑想によって悟りを開いた後に、「過度な苦行は人を悟りに近づけるものではない」と言っていたそうです。

そもそも苦行は、精神的に生きるためには、物質的な三次元の肉体と顕在意識が邪魔なものであり、肉体を支配してこそ、精神の高みに昇れると考えて行われるようになったようです。

ですが、各チャクラの働きを見てもわかるように、下位のチャクラが無駄で邪魔なわけではなく、むしろ大事なものです。肉体やエゴの働きがあるからこそ、大地からのエネルギーを吸い上げ、私達は活力を持って自分らしく生きることが出来ます。

肉体と物質よりも精神が大切というわけではなく、肉体と物質ばかりにコントロールされるのではなく、肉体と精神の調和をとって生きましょうということです。

スピリチュアリストのなかには、精神や意識などの高次元のものが絶対で、肉体などの三次元物質を見下してしまっている人も多いので注意が必要です。

誰にでもチャクラを開くことは可能

チャクラを開くことに才能は必要ありません。

誰にでも存在しているチャクラを整えていくだけで、特別な人だけが出来るわけではありません。

チャクラが開けばエネルギーの循環がスムーズになり、非常に活力や気力に溢れ爽快な毎日を過ごせるようになります。

特にハートチャクラ以上のチャクラが整って、働きが強くなってくると、シンクロニシティを起こしたり、デジャヴが頻繁に起きたり、高次元の意識体からメッセージを受信(チャネリング)したりといった才能が開花することがあります。

また、7つ全てのチャクラが開いて安定している状態は「チャクラ覚醒」と呼ばれることもあり、生み出される強い意識エネルギーは素粒子として現実世界の物質や出来事に良い影響を与え反映されはじめる「引き寄せの法則」が起こり成功体質になります。

特にアセンションが進んでいるこの時代では、チャクラが開いて才能を発揮している人が増えています。

ヴィパッサナー瞑想を行う

悟りを開くに至ったブッダが説いたヴィパッサナー瞑想法は、チャクラを開くのに最も効果的な方法の一つだと考えられています。

昨今ではマインドフルネス瞑想という呼び方で紹介されることも多いです。

精神への効果は科学的にも証明されており、Googleやゴールドマン・サックス、アメリカの国防総省(ペンタゴン)などが瞑想を実践しています

私自身もヴィパッサナー協会が主催している京都の山奥で10日間の集中修行をするコースに参加して以来、毎日続けていますが非常に高い効果を感じます。

ヴィパッサナー瞑想の効果とやり方は下記の記事に解説しています。

あなたをアセンションに導く瞑想の効果とやり方

波動の上がる食生活を心がける

肉体に直接エネルギーを取り込む食事は、やはり肉体やそこから生み出す感情に大きな影響を与えます。

特に現代人は様々な自然界に無い物質を取り込むことで、肉体が暴走していますので、少し食生活を変えるだけで大きな変化が感じられるはずです。

波動の上がる食事については下記の記事で解説しています。

アセンション時代における食事の変化。身体と魂を浄化する食生活

チャクラのバランスを整える食事

波動の低いものをなるべく手放すこと

身体は、外部から波動エネルギーを取り込んでチャクラを通して循環させていると書きましたが、そもそも取り込むエネルギーの波動が低ければ意味がありません。

常に愚痴やネガティブな事ばかり言っている人と一緒にいて具合が悪くなってしまった経験がある人は多いと思います。

あなたのエネルギーを下げてしまう人、吸い取ってしまうエナジーヴァンパイア、あなたを勝手に定義しようとする他人の言葉、古くなった常識や慣習、無理して見栄のために買った高価なもの、過去の失敗、霊的に繋がりのなかった過去の恋人への想い。

エゴや波動の低くチャクラを乱すエネルギーを発しているものを手放していく必要があります。